名古屋・岐阜・岡崎の弁護士が暮らしの法律相談

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    墓地の管理費の消滅時効

    墓地の管理費の消滅時効

    亡父母が埋葬されている寺院から、急に10年分の墓地管理料の請求書が届きました。時効はあるんですか、という相談がありました。

    墓地管理料は5年間で消滅時効が完成すると考えられます(民法169条)。そのため、少なくとも5年分は管理料を支払う必要があります。また、催告があっても6か月しか消滅時効を中断しません(民法153条)。

    では、市営の墓園などではどうかというと、市営墓園の管理費は、非強制徴収公債権でありこれも時効が5年間となっています(地方自治法236条1項)。非強制徴収公債権とは、地方税のような滞納処分ができず、債権回収のためには民事裁判をしないといけない公債権のことです。ただし、公債権は督促(地方自治法231条の3第1項)によって消滅時効が中断するので注意が必要です(地方自治法236条4項)。

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    <宗派不問のビル型納骨堂>課税適法

    <宗派不問のビル型納骨堂>課税適法

    東京都内の宗派不問のビル型納骨堂の一部に東京都が固定資産税などを課したことに対し、寺院側が「宗教活動を行う納骨堂は非課税の境内建物に当たり、課税処分は違法だ」として取り消しを求めた訴訟がありました。

    東京地裁は、寺院側の訴えを棄却し、ビル型納骨堂への固定資産税などの課税は適法だと判断しています(東京地裁平成28年5月24日判決)。
    宗派不問の納骨堂であることや他宗派の人が納骨堂に来て法要することを許しておりその際には施設使用料を徴収することが日常化していたなどの実態が重視されたようです。
    ざっくり言うと、宗教施設なら非課税ですが、宗教ビジネス施設なら課税となり、どちらの施設かはその使用実態で判断されるという訳ですね。

    この判決の後、東京都は、一等地に建っている宗派を問わないビル型納骨堂に狙いを定めている、との声があるそうです。

    @中外日報参照

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    姻族関係終了届

    姻族関係終了届が増えているそうな

    配偶者と死別した後、配偶者の親兄弟などとの姻族関係を断ち切る届出です。
    象徴的な意味合いが強い届出ですが、最近増えているそうです。
    この姻族関係終了届と同時に復氏届(旧姓に戻す)も出すことが多いようですね。

    いろんな事情があるのでしょうから一概には言えませんが、寂しい時代になったなあと感じるのも正直な気持ちです。

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    改正年金法が施行しました

    改正年金法が施行しました

    公的年金の場合は、その保険料を納めた期間が最低でも25年以上あることが条件だったのですが、改正法では10年以上、保険料を納めていれば年金がもらえるようになります。
    ただし、年金事務所での手続が必要です。この手続ができていない人がまだ大勢おられるようです。
    無年金の方、今回の法改正で年金がもらえることにならないか、ご確認下さい。

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    義指製作による元暴力団員らの社会復帰支援

    義指製作による元暴力団員らの社会復帰支援

    体の一部を復元するシリコーン製の人工ボディー(義指)で、暴力団の離脱支援をしてきた川村義肢の「工房アルテ」が、知事表彰を受けた。

    元暴力団員のためにつくった義指は330本を超える。元暴力団員らに必要なのは、まず就職活動の面接用。手は上げた時と下げた時で色が変わる。ひざの上に置いた時に自然な色に合わせる。色は赤、黄、青を組み合わせて作り、約1200色。義指だけでも10色は使う。表面は彫刻し、乾燥や肌の荒れなど皮膚の質感も再現するという。

    @毎日新聞

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    民事信託でしか出来ないこと

    民事信託でしか出来ないこと

    民事信託というものが注目を集めています。民事信託には、遺言、成年後見などの既存の制度では対応できないことが民事信託なら可能となるので、それが注目される理由です。

    【遺言では対応できないが民事信託なら対応できること】

    ①相続人に財産を相続させたいが、ただ、一度にたくさんの財産を相続させると浪費する恐れがあるので、年金のように分割で財産を相続させたい。
    ②相続人に財産を相続させたいが、相続人がまだ未熟なので、例えば相続人が一定の年齢になった時に相続させたい。
    ③後継ぎ遺贈をしたい。例えば、まずはAさんに毎月分割で財産を引き継がせるが、Aさんが亡くなったときにまだ財産が残っていたら、次はBさんに財産を継がせたい。
    ④投資不動産があるが、相続人が複数いる場合において、各相続人には賃料収入を得させるようにしたい。

    【成年後見では対応できないが民事信託なら対応できること】

    ①自分が認知症になっても、所有する財産を使った投資や投資用不動産の積極活用ができるようにしておきたい。
    ②自分が認知症になっても、相続税対策を進めておきたい。例えば、相続人への財産の承継を順次しておきたい。

    利用価値のある民事信託ですが、信託財産を預かる受託者による濫用の危険もあります。そうした場合に備えて、弁護士などを信託監督人に付けておくことも大切なことです。

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    蓮舫民進党代表の国籍問題

    蓮舫民進党代表の国籍問題

    メディアなどでしばしば報道されていますが、分かりにくいですよね。報道等によると次のような経過のようです(ここでは「1つの中国」問題には触れません)。

    1967年 蓮舫氏出生(父:台湾籍、母:日本国籍)
    蓮舫氏は台湾籍を取得(当時の国籍法では母が日本人でも日本国籍は取得できなかった)
     ↓
    1985年 国籍法改正(母が日本人でも日本国籍取得OK)
    蓮舫氏、日本国籍取得(この時点で二重国籍者となる)
     ↓
    国籍法14条は二重国籍者に対し、22歳までに外国籍か日本国籍かを選択しなければならないとの法律上の義務を定めている。日本国籍を選択するなら、外国籍を離脱して二重国籍を解消するか、日本国籍選択宣言を届け出るかのどちらかの手続をする。
     ↓
    1989年 蓮舫氏22歳に。しかし、国籍法上の義務を果たさず。
     ↓
    2004年 蓮舫氏が国会議員に当選(民主党から出馬)
    2010年 蓮舫氏が大臣に就任(民主党政権)
    2016年9月15日 民進党代表に就任(二重国籍問題が報道される)
     ↓
    2016年9月13日 台湾籍離脱
    2016年10月7日 日本国籍選択宣言の届出
    しかし、これらの根拠資料を開示せず。
     ↓
    これまでの説明が二転三転して疑義がもたれているとして、台湾籍喪失許可証や日本国籍選択宣言が記載された戸籍謄本の開示をして国籍法上の義務を果たしたことを明らかにすべきとの指摘あり。
      ↓
    2017年7月18日 蓮舫氏が根拠資料を開示。
     ↓
    法律上の観点として、2016年に国籍法上の義務を果たしたといえども、少なくとも2016年までは国籍法違反をしていた、過去の選挙において台湾籍はもっていないと述べていたはずで経歴詐称の公職選挙法違反(虚偽事項公表罪)ではないのか、との批判あり。
     ↓
    将来的な課題として、二重国籍者が首相などの閣僚に就任することをどう考えるべきか(実際に蓮舫氏は大臣経験あり)、ということを初めて世論に問いかけた、とも言えそうです。

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    無縁墳墓等の改葬手順

    無縁墳墓等の改葬手順

    無縁墳墓等とは、死亡者の縁故者がない墓などをいいます。現在、こうした無縁墳墓等が多数発生し、墓地が荒れ果てたままとなっていることがあります。
    そこで、こうした無縁墳墓等に収蔵された焼骨等を合祀墓などに移して墓地を整理する必要がでてきます。焼骨等を移すことを改葬と言いますが、この場合の改葬手順は次のように定められています。

    「官報」に掲載する。
    無縁墳墓等のところに「立札」を1年間掲示する。
    (死亡者の縁故者は名乗り出て下さいというようなもの)。
     ↓
    無縁墳墓等や立札の写真を撮影する。
    官報の写しを残しておく。
     ↓
    1年経過しても関係者が名乗り出ない。
     ↓
    無縁墳墓等に収蔵された焼骨等の改葬許可を申請する
     ↓
    許可後に合祀墓などに焼骨等を移す。

    @墓地埋葬法施行規則第3条

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    死後事務委任契約

    死後事務委任契約

    私は、お寺で住職をしています。懇意にするご婦人が私のお寺でお墓を建立されました。その上で、亡き後の葬儀や供養をしてほしいとのことで、供養料300万円をお受けしました。

    しかし、その後、そのご婦人は私に対して、供養をお願いすることができなくなったので供養料300万円を返して欲しいと述べてこられました。
    ご婦人からご事情をお聞きしたところ、ご婦人がその親族から宗教的理由で私のお寺でお墓を建立したことで責められている、とのことでした。

    私は、親族の反対でお寺のお墓に納骨ができなかったとしても、寺のお墓はお墓の別荘と考えれば良いですよ、とお話しすると、ご婦人は気持ちがすっきりしたようで、亡くなった後にはご婦人の写真を墓に納めて永代供養して欲しいと依頼されました(死後事務委任契約)。

    ご婦人が亡くなった後、跡を継いだ親族の方が、私に対して、私のお寺では供養をお願いすることはないとのことで、供養料300万円の返還を求める訴訟を提起してきたのです。
    私は、亡くなった故人(ご婦人)から死後の供養を依頼されており300万円はその供養料であるから返還する必要はないとして争いました。

    裁判所は、
    ①委任契約は、特段の合意がない限り、委任者(ご婦人)の死亡により終了するが(民法653条1号)、委任者の死亡後における事務処理を依頼する旨の委任契約(死後事務委任契約)は、委任者の死亡によっても当然に終了させない旨の合意を包含する趣旨と解される。
    ②また、死後事務委任契約においては、委任者は、自己の死亡後に契約に従って事務が履行されることを想定しているから、特段の事情のない限り、委任者の地位の承継者が委任契約を解除して終了させることを許さない合意を包含する趣旨と解することが相当である。
    と指摘した上で、ご婦人の跡を継いだ者が、死後事務委任契約を解除して供養料の返還を求めることはできないと判決してくれました。

    @東京高裁平成21年12月21日判決(判タ1328号134頁)

    つまり、死後事務委任契約は、①委任者が死亡しても当然には終了しない、②委任者の承継人は当然には死後事務委任契約を解除することはできない、ということです。

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    スマホでの画像自動撮影がストーカーになる場合     

     最近のニュースの中に,動画自動撮影アプリをインストールしたスマホを、好意を寄せる相手の居室にセットし、相手の行動が自動撮影された動画を自分のスマホに転送して見ていた男が、「見張り行為などをしたストーカー行為」で逮捕されたという報道が目に止まりました。使われたアプリは、音や動きに反応して自動で動画を撮影することができ、本来はペットや子供の様子を外出先から確認する目的に使われるものです。

     ストーカー規制法第2条は、ストーカーに当たる行為を1号から8号まで掲げて規制の対象としています。その1号に「つきまとう」、「待ち伏せる」、「立ちふさがる」、「見張りをする」、「押しかける」ことを挙げています。                    その中の「見張りをする」とは,住居・勤務先・学校その他・対象者が通常所在する場所の付近で見張る行為ですが,必ずしも肉眼で見張ることに限りません。少し離れた場所から双眼鏡で見張ったり、望遠レンズで動画を撮影することも、見張りをする行為に含まれます。報道によると、遠隔監視アプリを使った動画撮影にストーカー規制法を適用するのは、初めての案件だということです。

     日進月歩の通信技術に伴い、見張りをする方法も簡単に発見されないようにと、アレやコレやと手の込んだものが使われてくるようです。どのように目新しい方法が登場しても、それが対象者の動きを見張るために使われる方法であれば、ストーカー規制法で禁止されている違法行為になります。
     高橋 寛

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    社会保険事務所による誤った説明と賠償責任

    社会保険事務所による誤った説明と賠償責任

    私は、夫と結婚し、2人の子供を産みました。夫は病気のために働く事が出来なくなり借金を重ねてしまいました。債権者からの追求から逃れるために協議離婚をし別で暮らすようになりましたが、離婚後も、私は夫のところへ毎日のように通って看病し、生活費や医療費などは私の給料と夫の年金収入で賄うなどし、夫婦同様の生活を送っていました。

    夫が亡くなった後、私は生活が苦しかったので、平成4年、社会保険事務所を訪問し、遺族厚生年金を受給できないかたびたび相談しました。相談の中で、私は借金の取り立てから逃れるために形だけ離婚したことや離婚後も夫婦同様の生活をしていたことを説明しました。しかし、担当職員は、私と夫とが離婚していたので遺族厚生年金は受給できないと言われました。

    平成22年、遺族年金について社会保険労務士に相談したところ、離婚していても事実上の婚姻関係にある証拠を集めることができれば遺族厚生年金を受給できる可能性があると教えて貰いました。そこで、その社会保険労務士の協力の下、平成22年に遺族厚生年金の請求をしたところ、遺族厚生年金を受給することができたのです。しかし、平成17年より前の分については、消滅時効が完成しているとのことで、年金がもらえませんでした。

    私は、社会保険事務所職員の誤った回答によって、時効消滅した年金が受給できなくなったとして、時効消滅した遺族厚生年金の合計額の賠償を求めて、国家賠償を提起したのです。

    裁判所は、
    ①相談担当職員は、相談者に対し、相談時点で聴取した情報に基づき誤った説明や回答をしてはならないという職務上の法的義務を負っており、同職員は死亡時に離婚していたので遺族厚生年金はもらえないと誤った説明を断定的にしており、これは職務上の法的義務に違反する違法行為に当たる。
    ②平成4年における年金相談の後、速やかに遺族厚生年金の支給を請求すれば、平成22年の年金支給決定のときには消滅時効が完成したために支給されなかった年金をも受給できたのであるから、時効消滅した遺族厚生年金の合計額が違法行為との相当因果関係のある損害と言える。
    と判示した上で、国に対して、時効消滅した年金支給額につきその損害(約1433万円)を賠償するよう命じてくれたのです。

    @東京地裁平成28年9月30日判決(判時2328号77頁)

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    精神障害者による放火と火災保険

    精神障害者による放火と火災保険

    精神障害を有している賃借人が、自暴自棄になり自らの賃借アパート(部屋)を放火してしまった、という事案において、その賃借の保証人をしている人から、賃借人が契約している火災保険の保険金が下りるか、という相談がありました。

    保険約款には一般的に次のような免責規定が定められています。
    「保険契約者、被保険者、これらの代理人や同居の親族が、故意または重大な過失により生じさせた損害については、保険金を支払わない」

    裁判所は「保険契約者等が精神障害に罹患しており、自由な意思決定をすることが出来ない状態で保険事故を生じさせた場合は、前記の免責規定は適用されない(保険金が下りる)」としています。
    前記免責規定は、不当な保険利用を防止するためにあるが、自由な意思決定ができない場合であれば、不当な保険利用にはならないからです。

    しかし、精神障害により自由な意思決定をすることが出来ない状態かどうかの判断はとても難しい。
    ただ、放火した者が、医療観察法による入院決定がなされたような場合であれば、免責規定の適用はなく、火災保険が下りる可能性が大きいとは思われます。

    @神戸地裁姫路支部平成26年8月20日判決(判時2259号48頁)

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    ワンセグ携帯と受信料支払義務(否定例)

    ワンセグ携帯と受信料支払義務(否定例)

    ワンセグ対応の携帯電話のみを所有し、テレビを所有していなかった男性が、NHKに対し、受信契約を締結する義務がないことの確認を求めた裁判がありました。

    放送法64条1項
    「協会(NHK)の放送を受信することのできる受信設備を『設置』した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。ただし、放送の受信を目的としない受信設備又はラジオ放送若しくは多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。」

    争点は、放送法64条1項本文の「設置」には、携帯電話の「携帯」が含まれるか、仮に含まれるとしても、携帯電話は但書の「放送の受信を目的としない受信設備」に当たるか、というものでした。

    裁判所は、放送法の「設置」には、「携帯」の意味を含まないので、受信契約を締結する義務はない(受信料の支払義務はない)と判決しました。

    裁判所は、その理由として次のようなことを述べています。
    ①放送法は、受信設備を設置した者に対して、実際に視聴するか否かにかかわらず受信契約を締結する義務を負わせているから、受信料は放送の視聴に対する対価とは言えず、維持運営のために特殊法人であるNHKに徴収権を認めた特殊な負担金である。
    ②NHKは公共の福祉のために放送することを目的とした特殊法人であって、受信料の徴収権を有するNHKは国家機関に準じた性格を有している。そうすると、受信料の負担については租税法律主義(憲法84条、財政法3条)の趣旨が及ぶべきで、その負担の要件は明確であることを要する(課税要件明確主義)。
    ③放送法の「設置」が「携帯」を含むとするのは、文理解釈上、相当の無理がある。

    @さいたま地裁平成28年8月26日判決(判時2309号48頁)

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    ワンセグ携帯と受信料支払義務(肯定例)

    ワンセグ携帯と受信料支払義務(肯定例)

    ワンセグ対応の携帯電話のみを所有し、テレビを所有していなかった男性が、NHKに対し、受信料の返還を求めた裁判がありました。

    放送法64条1項
    「協会(NHK)の放送を受信することのできる受信設備を『設置』した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。ただし、放送の受信を目的としない受信設備又はラジオ放送若しくは多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。」

    争点は、放送法64条1項本文の「設置」には、携帯電話の「携帯」が含まれるか、というものでした。

    裁判所は、放送法の「設置」とは、NHKの放送を受信することのできる受信設備を使用できる状態におくことをいい、「携帯」をも包含する、と判示し、受信料の返還請求を棄却しました。

    裁判所はその理由として、次のようなことを述べています。
    ①放送法は、NHKを公共的機関と位置づけ、国や広告主の影響を避け自主的な番組編集を行わせるために、NHKの運営費用を国民に公平に負担させている。そうであれば、放送法の「設置」とは、放送を受信できる受信設備を使用できる状態に置くことと解するのがその趣旨に沿う。
    ②放送法の「設置」を一定の場所に置くことと解すると、一定の場所や置くという概念が相対的であるので、受信機の移動可能性、設置場所との接着性の程度などによって契約締結義務の有無が変わりうる事態が生じかねず(ポータブルテレビなど)、国民に公平に負担させるという放送法の趣旨に照らし相当ではない。

    @水戸地裁平成29年5月25日判決(裁判所ホームページ)

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    団地自治会と自治会費の請求

    団地自治会と自治会費の請求

    自治会費に関するチラシを住民宅のドアポストに投函したところ、その住民は、自治会長宛てで自治会に加入する意思がなく、今後、自治会に関する案内、説明、自治会費の徴収行為等を行った場合は、一方的に「強要行為」とみなす旨を書面で通知した。

    これに応答して、自治会長は、自治会活動は国家が認める地域活動の組織であり、その活動資金を地域住民や地域行政が支えていること、今後も自治会費の徴収を続ける考えであり、自治会の会員が熱心に徴収を行う旨を記載した書面を渡した。

    さらに、自治会長は、自治会への加入は任意ではなく、法律や条例で加入の強制が認められるとした上で、それに従わない住民はこの団地に居住する資格がない、との書面を渡した。

    これらの事実からは、自治会への加入は任意でなく強制されているものであると告げて、自治会費の支払を請求したことが推認される。その上で、自治会長は、自治会費の支払を求め続ける旨伝えている。

    そうすると、自治会長は、自治会の職務を行うについて、自治会への加入が強制されることがないことを知りながら、あるいはこれを容易に知りうるのに、自治会への加入を強制し、自治会費の支払を請求したのであるから、その結果、住民が精神的苦痛を被ったものと認められる。

    そのため、自治会長の上記言動により精神的苦痛を受けたことが認められるので5万円の慰謝料を認めるべきである。

    @福岡地裁平成25年9月19日判決(判時2221号45頁)

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    転職禁止を従業員と契約すると?

    転職を禁止する合意はどうなのか?

    勤務先が退職後に同業他社に転職を禁止する書面の作成を求めることがあります。専門的には、競業避止義務(きょうぎょうひしぎむ)の合意書といいます。

    人材派遣会社の従業員がこの競業避止義務(禁止期間は3年間)の合意をして、派遣先で働いていたところ、約1年後、退職して他の人材派遣会社に転職し、同じ派遣先で勤務したことが裁判となった事例があります。

    裁判所は、この事案では、勤続期間1年と対比して競業避止期間3年は非常に長い等の種々の理由を述べて、競業避止の合意を無効と判断しました(東京地裁平成27年10月30日判決)。

    事例としては参考になります。

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    日本ライフ協会の出資法違反事件に思う

    日本ライフ協会の出資法違反事件に思う

    高齢者の身元保証や生活支援を行う財団法人「日本ライフ協会」が無資格で現金を預かっていたとして、出資法違反(預り金禁止)で同協会の元代表理事らが逮捕された、という。具体的には、高齢者約40人から葬儀代などとして現金計約2000万円を預かった疑い、とのこと。

    出資法2条は、業として預り金をすることを禁止していますが、出資法において禁止されている「預り金」とは、
    ①「不特定多数」の者から、
    ②「金銭」を受け入れて、
    ③「元本の返還を約し」た上で、
    ④「預け主の便宜」の目的のためにそれを保管する、
    ものとされています(金融庁ガイドライン)。

    報道によると、日本ライフ協会が預かった経緯は、日本ライフ協会が高齢者が亡くなった後に執行する葬儀代などに使うために預かったというもののようですから、元本の返還を約しているわけではなく、サービス料金の前払いのようなものとして預かっているようですから、出資法違反というのはちょっと無理があるように感じます。

    もし、理屈を付けるとすれば、日本ライフ協会は、もともと葬儀代などのために使うつもりはなかったのに、葬儀代などに使う名目でお金を集めており、(葬儀代などに使うつもりがないなら)預り金を禁止する出資法の脱法行為に過ぎず、実質的には前記の「預り金」に該当する、とするしかないように思います。つまり、葬儀代などに使うつもりがないのにお金を集めた、という立件のやり方です(出資法の脱法行為との認定)。

    しかし、葬儀代などに使うつもりがなくてお金を集めたなら、単に詐欺罪などで立件すれば良い話ですし、逆に、当初は葬儀代などに使うつもりでお金を集め、その後、不正流用してしまえば業務上横領罪として立件すれば足ります。
    そういうことを考えると、日本ライフ協会の出資法違反は、別件逮捕の疑いが強いですね。

    @時事通信参照

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    熟年離婚

    結婚から20年が過ぎ子育ても一段落ついた頃、離婚になる「熟年離婚」がふえています。

    当事務所でも熟年離婚の相談が増加する傾向にあります。

    社会的背景としては、女性の自立が進んだこと、長寿社会となったことなどがあると思われます。

    熟年離婚により晴れ晴れと第2の人生をスタートさせる女性もいらっしゃる一方で、離婚により精神的自由は獲得できたものの、経済的に困窮し、後悔されている女性もいらっしゃいます。

    離婚に踏み切る際には、弁護士に相談し、①離婚後の収入、②財産分与、③慰謝料、④年金分割等を明確にした上、きちんとした見通しを立てることが大事だと思います。

    数年間離婚に備えた準備をした上、離婚に踏み切った方がいい場合もありますし、離婚自体をしないという選択もあり得ると思います。

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    自己破産申請が13年ぶりに増加しました

    2016年の自己破産申請は、2015年より781件増加し、13年ぶりに前年度を上回りました。

    専門家によると銀行が個人向けカードローンを強化していることが原因と思われるとのことです。

    消費者金融が貸せなくなった分を銀行が貸しているということのようです。

    相談者の方にお聞きしても「どこから幾ら借りているか正確にわからない。毎月幾ら払っているかわからない」という方が多くおられるように思います。

    現在、債務をかかえておられるかたは紙に幾らどこから借りているか一度書き出してみてはどうでしょうか?自分でも驚くほどの金額になっているかもしれません。

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    富裕層への課税が強化されています

    富裕層への課税強化か

    国税当局は、富裕層に特化して海外資産の把握や税務調査を行うチーム(富裕層プロジェクトチーム)を全国に拡大する可能性が高いと報道されています(納税通信第3445号)。

    現在は、東京、大阪、名古屋の3か所に富裕層プロジェクトチームがありますが、これを来年7月からは全国の国税局への設置を検討しているようです。

    対象となるのは保有する金融資産が1億円以上の納税者と言われており、本人のみならず関係者、主宰法人、関連法人などを幅広く調査するようです。

    タックス・ヘイブン(租税回避地)を利用していた顧客リスト(いわゆるパナマ文書)の流出などにより、国際的にも富裕層への視線は厳しくなっています。

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    定年後、再雇用後の賃金が低いのは違法か?

    定年後に再雇用されたトラック運転手の男性3人が、定年前と同じ業務なのに賃金を下げられた事案です。世間的にはよくある事例かと思います。

    男性3人は、定年前と同じ賃金を支払うよう勤務先の運送会社を相手に訴訟をしました。

    地裁の判決では、「業務の内容や責任が同じなのに賃金を下げるのは、労働契約法20条に反する」として、定年前の賃金規定を適用して差額分を払うよう運送会社に支払いを命じました。政府は、同一労働同一賃金の導入に向けた作業を進めており、非常に画期的な判決とマスコミでも報道されていました。

    しかし、東京高裁は、逆転の判決を下しました。
    東京高裁は、「定年後に賃金が引き下げられることは社会的に受け入れられており、一定の合理性がある」と判断しています。

    運送会社については、正社員との賃金差を縮める努力をしたこと、退職金を支払っていること、会社の運輸業の収支が赤字になったとみられることなども考慮されています。

    更に、運送会社の賃金が定年前と比べて約20~24%下がったことは、同規模の企業が減額した割合の平均と比べても低いことも考慮されたようです。

    この判決は上告されると報道されていますので、最高裁判決が注目されます。

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    父親が親権者に指定された離婚事例

    父親が親権者に指定された離婚事例

    私は妻と結婚して長女が誕生しました。結婚当時、私は国家公務員で、妻は国連職員でした。

    平成21年頃からは、互いの価値観や倫理観、経済観などの違いから激しい口論が度々ありました。平成22年5月6日、私は仕事を終えた夕方に保育所へ長女を迎えに行ったところ長女の姿はなく、自宅に戻っても妻もいませんでした。私はすぐに妻の実家に電話をしましたが、電話に出た妻の母親が、妻も長女も帰さない、と告げてきました。

    その後、私は、長女を取り戻そうと3回に渡り家庭裁判所に対して子の引渡を求める裁判を起こしましたが、いずれも却下されてしまいました。しかも、妻は、私と長女との面会交流をほとんど認めなかったのです。

    平成24年になり、今度は、妻が私に対して、離婚訴訟を提起してきました。当然のように、妻は、母親が長女の親権者になるべきだと主張し、しかも、離婚後の父子の面会交流はFPICなどの第三者機関の監視の下、月1回、2時間程度が妥当だと述べてきたのです。

    私は、仮に離婚が成立するのであれば、父親こそが長女の親権者に指定されるべきだと主張し、自分が親権者になれば、母子の面会交流につき年100日にも及ぶ「共同養育に係る計画書」を提出して、父母による共同養育の重要性を訴えました。妻がいう監視付き面会交流は、私にとっては非人道的で屈辱的なものでした。

    裁判所は、夫婦の婚姻関係が破綻したのは共にプライドの高い夫婦が衝突を繰り返した結果でいずれか一方に非があるものではない、別居してから5年以上も経過しているのにそれまで妻は6回程度しか父子の面会交流に応じていない、他方、夫は親子間の緊密な関係を重視して年間100日に及ぶ母子の面会交流計画を提示している、今の母子の関係が良好であるとしても、長女が父親と暮らすことになったとしても、長女の健全な成長を願う父が用意する環境で暮らすことになるので、長女を今の慣れ親しんだ環境から引き離しても長女の福祉に反することはない、などを指摘しました。

    その上で、裁判所は、長女が両親の愛情を受けて健全に成長することを可能にするためには、5年以上も離ればなれになっていたとしても、長女(小学2年生)の親権者として父親を指定するのが相当である、との離婚判決を下してくれたのです。

    @千葉家裁松戸支部平成28年3月29日判決(判時2309号121頁)

    父母の共同養育の重要性を訴えた父親の主張が奏功した事例と言えそうです。

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    宝くじにも税金がかかる場合があります。

    年末恒例のジャンボ宝くじの時期になりました。夢を追いかけての お遊びで、ジャンボ宝くじを買う人もおられることと思います。

    ジャンボ宝くじに当っても、当せん金には所得税はかかりません。ジャンボだから課税されないのではなく、国内で発売される宝くじには、いずれも課税されません。

    でも、グループ買いをして、やり方を間違えると税金がかかる場合があります。例えば、5人でお金を出し合って買ったジャンボ宝くじで1000万円が当たったとします。Aさんが代表して取扱い銀行からAさんの名前で当せん金を受け取り、それを200万円ずつ5人で分けると、Aさんから200万円を受け取った他の4人には贈与税がかかります。

    これは贈与ではなく、宝くじを買う出資金額に応じた分配だと証明できれば、贈与税の課税を防ぐことができます。それには次のような方法があります。

    1まず、宝くじを買う前に、各自の出資金額と分配方法を取り決めた書類を作っておく。できれば公証役場で確定日付を押してもらっておけば確実になります。確定日付の費用は700円です。
    2次に、Aさんが当せん金を受取りに銀行へ行くとき、他の4人からの委任状を持参し、受取人を5名としておき、それぞ200万円ずつを5名の口座に振り込んでもらいます。

    安易な手違いから、本来払う必要のない税金を払わされることだけは防ぎたいものですね。

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    自治会と赤い羽根共同募金

    自治会と赤い羽根共同募金

    平成18年、私が加入している自治会が、赤い羽根共同募金などへの募金に充てるために、自治会費を年間2000円増額する決議をしました。私は、募金をするかどうかは各個人が決めるべきもので、自治会が一律に会員から徴収することはおかしいと思い、裁判所に対し、自治会の決議が無効であることの確認を求める裁判を提起しました。

    裁判所は、
    ①自治会の性格から様々な価値観を有する会員が存在するのにこれを無視して会費化して一律に募金の協力を求め、その支払いを事実上強制するときには、思想信条の自由を侵害する。
    ②自治会は強制加入団体ではないものの、その活動は公共機関からの配布物の配付、災害時等の協力、清掃、防犯、文化等の各種行事など広範囲に及んでおり、地域住民が日常生活を送る上で欠かせない存在であって、会員の脱退の自由は事実上制限されている。
    ③自治会の決議に基づき募金を会費化して徴収するときは、これを納付しなければ強制的に履行させられたり、自治会からの脱退を余儀なくされる恐れもある。
    と指摘しました。

    その上で、自治会の決議は、会員に対して、募金の支払いを事実上強制しているといえ、そのような決議は、会員の思想信条の自由を侵害するものであるから、公序良俗に反し無効である、と判示してくれました。

    @大阪高等裁判所平成19年8月24日判決(判時第1992号72頁)

    この判決によると、自治会において地域の神社への寄附を募ったりすることがしばしば見受けられますが、それが事実上の強制を伴えば公序良俗に反し無効と言えます。

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    親権停止の制度知ってますか

    親権停止の制度があります

    もともと民法には、子の親権を「喪失」させる制度があります。

    ただし、親権を喪失させるまでには至らない比較的軽微な虐待事案とか、必要な医療を受けさせない(医療ネグレクト)など、一定期間の親権制限で足りる事案もあります。

    そこで、平成23年の民法改正の際に、2年以内の期間を限って親権を制限する「親権停止」の制度を創設させています。

    あまり知られていない制度と思いますので、ご報告させて頂きます。

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    飼い犬の鳴き声の裁判

    飼犬の鳴き声が近隣の騒音問題として裁判となることもあります。

    近時の裁判例(大阪地裁平成27年12月11日判決)では、環境基本法の騒音に係る環境基準に照らして、犬の鳴き声が受忍限度を超えて違法であるとして裁判になった事例があります。

    この訴訟の原告は、PCMレコーダーで犬の鳴き声を録音し、分析ソフト(sound forge audio studio)で分析を行って訴訟提起をしています。

    裁判所は、「住宅地において犬を飼育する飼主は、犬の管理者として、犬の鳴き声が近隣住民に迷惑を及ぼさないよう、日常生活において、犬をしつけ、場合によっては専門家に依頼するなどして犬を調教するなどの飼育上の注意義務がある」と指摘し、治療費、録音機器等購入費、慰謝料、弁護士費用等の損害賠償として37万9310円の支払いを命じています。

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    SNSもストーカー行為の対象になりました。

    SNS(フェイスブックやツイッターなど人と人をつなぐコミニュケーションのための通信サービス)とかブログへの書き込みによるメッセージを繰り返され、その挙句に襲撃されるという悲惨な被害が後を絶ちません。

     こうした中で今年5月、東京都小金井市で女子大生がが刃物を持った男に襲われる事件が起きました。男は、事件の前からツイッターなどで執拗に女子大生へのメッセージを繰り返していました。女子大生は、男からのメッセージを止めてもらいたいので、警察にも相談していました。しかし、当時のストカー規制法では、メッセージの内容が違法なものでない限り、警察としても取り締まることができませんでした。

     5月の女子大生襲撃事件の発生などをきっかけに、ストーカー規制法を改正する必要性が検討され、今年12月6日改正法が成立しました。改正されたストーカー規制法では、相手から拒まれているのにSNSやブログにメッセージを送信したり、書き込んだりすることを続ける行為が、規制の対象となる「つきまとい等」の中に追加されました。

     また、この度の28年改正では、ストーカー行為をした者に対する罰則が2倍に強化されました。具体的には、ストーカー行為をした者は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられ、被害者からの告訴がなくても起訴できることになりました。また、禁止命令に違反してストーカー行為をした者は2年以下の懲役又は200万円以下の罰金に処せられることになりました。

     拒否してもツイッターやブログの書き込みなどで執拗にメッセージを送られる場合は、改正法施行後は明らかなストーカー行為ですから、早めに最寄りの警察に相談し、取り締まってもらうことができるようになりました。ストーカー行為を繰り返す加害者に対し、「メッセージをこれ以上送り続けると、この人は警察へすぐ連絡するからヤバい。」と思わせることが、ストーカー行為を初期段階でやめさせ、深刻な被害を受けるのを避けるためには有効です。

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    差額ベッド(特別療養環境室)の代金支払義務

    差額ベッド(特別療養環境室)の代金支払義務

    大部屋が空いていないとのことで個室に入院させられましたが、個室の差額ベッド代はやはり払わないといけませんか、という相談がありました。

    差額ベッドに関して触れている通達(保医発0624第3号)によると、差額ベッド代を請求してはいけない場合の具体例を挙げています。

    ①同意書がない場合(同意書に差額ベッド代の記載がない場合、患者側の署名がない場合、もこれに含みます)

    ②治療上の必要により個室に入院させた場合
    これは、治療上の観点から大部屋では不都合である場合です。例えば、病状が重篤であるため、感染症の危険があったり常時監視を要するなど大部屋での入院だと不都合な場合です。

    ③病棟管理の必要性等から個室に入院させた場合であって、実質的に患者の選択によらない場合
    感染症に感染していて、他の患者への院内感染を防止するために個室に入院させる場合などです。

    では、大部屋が空いていないので個室に入院させられた場合はどうなのでしょうか。
    通達は直接的には触れていませんが、③に該当すると思われます。しかし、通達では③の「実質的に患者の選択によらない場合」に該当するか否かは医療機関において適宜判断すること、としており、医療機関にその判断を丸投げしているため、個室に入院した既成事実から患者が個室を選択した、と医療機関が主張することもあるように思われます。

    ただ、少なくとも言えることは、同意書がないときは①に該当するので、そのときは差額ベッド代を支払う必要はありません。ですから、大部屋がないということで個室に入院させられて、経済的に厳しいときは、同意書へのサインを保留するなどの対応を検討すべきだろうと思います。一般的には、個室に入った以上は、同意があると見做されるように思われますが、通達は必ず患者側の同意書への署名を必要としていて、それがなければ差額ベッド代は請求できないと明示しています。

    @参考ホームページ
    埼玉県ホームページ

    https://www.pref.saitama.lg.jp/a0702/sagaku.html

    千葉県ホームページ

    https://www.pref.chiba.lg.jp/kenshidou/faq/491.html

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    印紙税とメールでの領収書

    印紙税とメールでの領収書

    得意先に商品を30万円で販売し、PDFで作成した領収書をメールに添付して送付しました。印紙税はかかりませんか。

    印紙税が課税される領収書は5万円以上の金額が記載されているものですが、印紙税法では、印紙税が課税される文書(課税文書)は紙の文書を指すと規定していて、電子文書は課税対象に含んでいません。そのため、メールやファックスを使って相手に渡すときには印紙税の課税はありません。

    @納税通信(第3446号)

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    遺言書 自筆証書と公正証書について(動画)

    遺言書 自筆証書と公正証書について分かりやすく説明させていただ­きます。

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    運転免許証の自主返納と運転経歴証明書

    運転免許証は、車の運転免許を取得していることを証明する公文書です。これを携帯していれば、適法に車を運転することができる、というのが免許証の本来の効用です。

    そのほか、運転免許証には銀行窓口などで本人確認の書類として使用できるという、身分証明書としての効用もあります。そのため、高齢者で車の運転はしないが、ステイタスとして運転免許を更新し、免許証を手元に持っていたい、という人がかなりおられます。

    しかし、普段は運転しなくても免許証が手元にあると、つい困ったときに家族の車を運転する機会があるやも知れませんね。めったに運転しないだけに、事故を起こす可能性が高くなります。

    そのような事故を防ぐとともに、本人確認書類としての効用は維持できるという意味で、免許証の自主返納と運転経歴証明書の交付を受けておくのが重宝です。

    運転免許証を自主返納した日前から5年間の運転について、優良運転者、一般運転者、違反運転者等の区分に応じて表示された運転免許証と同じ大きさのカードが運転経歴証明書です。

    運転免許証を自主返納して5年以内の人が、この証明書の交付を申請できます。免許証の自主返納と同時に申請することもできます。期限が切れた免許証では、自主返納の手続きができません。

    交付申請の受付場所は、運転免許センター、または最寄りの警察署です。交番では受け付けしていません。交付の手数料は1000円になっています。代理人による申請はできないので、必ずご本人が手続してください。

    交付されるカードには、運転免許証と同じく、ご本人の氏名・生年月日・住所・写真のほか免許の取得年月日と種類が表示されています。免許証と違う点が1か所あります。それは「自動車等の運転はできません。」と記載されていることです。

    犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の平成24年改正によって、本人確認書類として新しい様式の運転経歴証明書が追加されました。

    運転経歴証明書(カード)は、有効期限の制約がないので永久的に有効です。

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    免許更新時の認知機能検査

    改正道路交通法が本年6月に成立し、来年(2017年)3月から施行されます。

    いくつかの改正点の中に、運転免許を更新するとき75歳以上の人は、認知機能検査を受けて、記憶力や判断力が乏しいと判定された場合は、専門医師の診断を受けることが義務づけられた点が含まれています。

    診察の結果、認知症が発症していれば、運転免許は取消し又は停止されます。

    高齢者による死亡事故の増加に歯止めをかけるための法律改正です。

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    認知症保険の加入者が増加

    認知症保険の加入者が増加
    最近、認知症になって要介護状態になった時に保険金を受け取れるという認知症保険に加入する方が増えているそうです。
    また会社が福利厚生目的で従業員の親が認知症になった時に従業員に保険金が出る保険に加入する例もあるそうです。
    最近、急激に後見人が増えている世相を反映して認知症を意識する方々が急激に増えているようです。
    なお保険金請求は家族がすることになるので保険に加入したことを家族に伝えておくことが重要です。

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    住宅ローン控除

    住宅ローン控除

    自分名義で組んだローンによって家を購入し、両親と一緒に暮らしていたが、結婚して、両親とは別に暮らすようになりました。
    しかし、両親が住んでいる家のローンは今でも支払っています。こういう場合でも住宅ローン控除を使えるのでしょうか。

    残念ながら、原則として、住宅ローン控除はあくまでも自分が住んでいる家のローンである必要があり、別の家に住んでいるのであれば住宅ローン控除を受けることができません。

    もっとも、単身赴任で家を離れていても、配偶者や子供が自宅に住んでいれば住宅ローン控除を受けることが出来ます。また、転勤で住宅ローン控除を受けることが出来なくなっても、転勤が終わって再び住み始めたときは、残存期間に基づいて住宅ローン控除を受けることができます。

    住宅ローン控除はよく利用されている制度ですから、よく理解しておきましょう。

    @納税通信(第3442号)

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    ニトリの椅子で賠償命令

    ニトリの椅子の破損によって落下して、怪我をし、ひざに後遺障害を含め約2170万円の損害賠償を求めた裁判があります。

    事案は、右側のひじ掛けが破損したために椅子から転落し、右ひざ半月板損傷などの怪我をしたようです。その後も、1年以上の通院やリハビリを強いられたうえ、現在も正座などの際に痛むとの主張です。

     破損した椅子は「ごくまれにひじ掛けが折れる可能性がある」として、2006年に自主回収を始めた椅子でした。

    裁判所は、被害者の主張を認め、「事故により後遺症が残ったと判断できる」とし同社に約580万円の賠償命令を出しました。

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    集団的消費者被害回復訴訟ができるようになりました

    集団的消費者被害回復訴訟ができるようになりました。

    2016年10月から消費者の被害回復を図る方法がひとつ新たに設けられました。

    それが集団的消費者被害回復訴訟です。

    今までは悪徳業者が多くの被害者を作りながらも、個々の被害が少額のために個々人の被害者が裁判を断念していたケースが多かったと思われます。

    それで被害者が泣き寝入りの状態になってしまっていました。

    そこで被害者が被害を回復しやすくするために
    ①今後、国が認定した消費者団体が提訴して企業に賠償義務があるかどうかを裁判所が判断し、
    ②裁判所から賠償義務があると認められたケースでは被害者に手続きへの参加を呼びかけ、
    ③裁判所が各被害者への支払額を決定するというシステムが新たに設けられました。

    対象は2016年10月以降に契約した商品やサービスです。

    なお慰謝料・拡大損害は対象になっていません。

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    任意後見契約が年間1万件を突破

    任意後見契約が年間1万件を突破
    日本公証人連合会の発表によると任意後見契約の締結が昨年1年間で1万件を突破したそうです。任意後見契約とは、将来自分が認知症等で契約や財産管理等が適切にできないような状況になる場合に備えて、自分の後見人(自分に代わって財産管理や契約をしてくれる人)を予め特定の人に公正証書で依頼しておく契約です。任意後見契約をしておかなくても認知症等になった時に家庭裁判所に身内等が申し立てれば法定後見人を選任してもらうことはできますが法定後見人が誰になるかは裁判所が決めるので必ずしも自分の知っている信頼できる人になるとは限りません。自分の信頼できる方を選びたい場合は、任意後見契約をしておく方が良いと思われます。

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    扶養親族の収入ライン「103万円」

    扶養親族の収入ライン「103万円」

    この103万円というのは、所得税の基礎控除38万円と給与所得控除65万円の合計額です。
    基礎控除はすべての人が差し引ける所得控除で、給与所得控除は必要経費として差し引けるものでその最低金額が65万円です。

    これらを越える収入を得たときに、扶養家族から外れます。103万円以下の収入であれば所得税はかかりません(これを越える収入があっても他に控除があれば所得税はかかりませんが)。

    @納税通信(第3435号)参照

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    花火大会への協賛金

    花火大会への協賛金

    花火大会などのイベントへの協賛金は、損金算入額に限度がある「寄付金」として処理するのが原則です。
    しかし、花火の打ち上げとともに会社名がアナウンスされるのであれば「広告宣伝費」として経費にできます。
    また、協賛金の支出によって特別観覧席を得られる花火大会で、その特別観覧席を取引先に提供するのであれば「交際費」として処理できる。

    花火大会への協賛金といっても、いろいろですね。

    @納税通信(第3439号)

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    接骨院向け交通事故トラブル解決&集患セミナーの動画公開

    平成28年7月24日に接骨院様向けに開催したのセミナーの動画を動画サイトyoutubeにアップしました。

    接骨院様のみならず,交通事故被害者の方にとっても有益な情報を提供させていただいております。

    興味のある方は是非ご覧ください。

     

    テーマ①「交通事故被害者の救済と集患のための弁護士の賢い活用術」

    講師 弁護士 田中 伸明

     

    テーマ②「保険会社とのトラブル解決術」

    講師 弁護士 安江 伸夫

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    天皇の生前退位と贈与税

    天皇の生前退位と贈与税

    昭和天皇が崩御されたとき、今上天皇は、遺産約9億1000万円を相続し、約4億2800万円の相続税を納めたといわれている。ただ、相続税法12条が、皇室経済法7条で定める物については非課税としているので、これには課税はなされなかった。

    皇室経済法7条は「皇位とともに伝わるべき由緒ある物は、皇位とともに、皇嗣が、これを受ける」と定めている。皇位とともに伝わるべき由緒ある物は580件ほどあるそうで、その中には三種の神器も含まれているとされる。

    もし、今上天皇が生前退位をすると、皇位が皇嗣に引き継がれ、皇室経済法7条によって、皇位とともに伝わるべき由緒ある物も皇嗣に引き継がれる。これは、法律的には生前贈与となる。

    しかし、問題は、贈与税においては、相続税と異なり、「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」についての非課税規定がない。そうすると、国宝級の三種の神器をはじめ、「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」580件について、とんでもない贈与税が発生する恐れがある。

    生前退位を考えるにあたっては、こうした税金の問題も考える必要が出てきます。

    @納税通信(第3436号)参照

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    味噌汁のフタの開け方の裁判

    みそ汁の鍋のフタの開け方に関する指導の裁判例があります。

    従業員の安全教育として注目される裁判例です。

    これは、弁当販売店のアルバイト従業員が、配達中に「みそ汁の鍋のフタ」を誤って開けてやけどを負った事案です。

    アルバイト従業員は、弁当販売店の経営会社に対し、従業員の安全教育を怠ったことが原因として、約310万円の損害賠償の請求をしました。

    事案の詳細は、アルバイト従業員が、「みそ汁の鍋」をバイクの荷台に積もうとしたところ、金属製の取っ手部分が熱かったために運べなかったようです。その後、副店長の指示に従ってフタを開けたところ、沸騰したみそ汁が噴き出し、胸や腹、腕などにやけどを負って受傷したものです。

    裁判所は、「鍋のフタを開けると沸騰したみそ汁が噴き出す危険があったのに、副店長が『フタを開けたら早く冷める』と誤った指示を出した」と判断して、経営会社の責任を認め、約256万円の支払いを命じる判決を下したとのことです。

    鍋のフタの開け方も指導の対象になりそうです。

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    催告による利息の元本組入

    催告による利息の元本組入

    民法405条には次のような定めがあります。
    「利息の支払が1年以上延滞した場合において、債権者が催告をしても、債務者がその利息を支払わないときは、債権者は、これを元本に組み入れることができる」

    この利息には、延滞利息(遅延損害金)も含まれるとされています。これは、1年以上も支払を滞るような場合は、債権者を保護するために、利息の元本組入の権利を認めたものです。この元本組入が認められると、利息部分に対する利息が重ねて発生します(重利)。通常、お金があるのに意図的に支払ってこない悪質な債務者に対する手段として使われます。

    ただ、不法行為に基づく損害賠償請求権に関して発生する遅延利息(遅延損害金)についても、この催告による利息の元本組入が認められるかが争われた事件がありましたが、後記東京高裁は、不法行為に基づく損害賠償請求権については、債務者にとって支払うべき金額が必ずしも明らかではないことなどから、民法405条による利息の元本組入は認めませんでした。

    @東京高裁平成27年5月27日判決(判時第2295号65頁)

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    保険法上の介入権

    保険法上の「介入権」

    保険契約が差し押さえられ、差押債権者によって保険解約請求された場合などにおいて、保険金受取人などが所定の手続き(解約返戻金相当額を差押債権者等に支払うなど)を行うことにより、保険契約を存続させることができることを「介入権」といいます。

    これは、保険が一度解約されてしまうと、健康状態等によっては再度保険に加入することが困難であったり、保険料が高額になったりすることがあるため、保険金受取人を保護するために設けられた制度です。

    この介入権、たとえば、生命保険の保険料をすでに払い済みとなっているが、解約してしまうと微々たる解約返戻金しかないような場合、解約返戻金相当額を差押債権者に払ってしまって、保険契約を存続させるというような使い方が考えられます。

    @保険法第60~62条・第89~91条

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    離婚後の問題 子供に会いたい(面会交流について)(動画)

    離婚後の問題 子供に会いたい。面会交流について、分かりやすく事例等を説明させていただ­きます。

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    相続放棄について(動画)

    相続放棄について、分かりやすく説明させていただ­きます。

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    生前贈与がブームです

    相続税増税と生前贈与に対する贈与税特例の影響で生前贈与がブームになっているようです。

    納税通信(第3430号)によれば、5年で4割も生前贈与が増えているとのことです。

    生前贈与の方法として、住宅取得等資金贈与の非課税特例を利用する方法があります。

    これは、住宅の新築や増改築の資金を子や孫に一括贈与したときに一定額が非課税になる制度です。

    もともとは最大1000万円の非課税額でしたが、省エネ住宅を新築した場合の非課税額が拡大されています。

    個々の非課税額は案件毎に違うので注意が必要になります。

    また、信託銀行がアピールしていますが、教育資金の贈与信託、結婚育児資金の贈与信託も増えています。

    教育資金の贈与信託は30歳未満の孫等に教育資金を贈与するときに1人当たり1500万円まで非課税になるものです。

    既に1兆円も利用されているらしいです。

    結婚育児資金の贈与信託は20歳以上50歳未満の子や孫等の贈与で一人当たり1000万円が上限(結婚資金は300万円)に非課税になります。

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    交通事故の賠償金を雇用主に請求できるのか

    勤務中に物損の交通事故を起こし、被害者に自腹で修理費用を弁償した場合に、雇用主に弁償代金を請求できるでしょうか?
    一般論としては、少なくとも一部は請求できます。近時の裁判例では、雇用主は使用者責任(民法715条)として責任を負い、従業員とは不真正連帯責任の関係あるとし、雇用主は、従業員の活動によって活動領域を拡張しているので(報償責任といいます)、責任負担の割合があるとしています。その割合は、ケースバイケースですが、近時の佐賀地裁平成27年9月11日判決では、従業員が事業拡大を担う立場にあること、長距離運転を予定する仕事であること、業務量も少なくないこと等を理由として、「7割」を雇用主が負担することを判断しています。
    雇用主の責任はこのような場面でも発生することを理解して頂ければと思います。

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    家賃の保証会社の違法な追い出し

    家賃保証会社の追い出しについては社会的に問題が多いと指摘されています。

    近時、家賃滞納を理由に、玄関ドアに錠を取り付けて入れなくするなどしたのは不当な「追い出し行為」だとして、山口県岩国市の家賃保証会社に330万円の損害賠償を求めた裁判があります。

    借主は、保証会社を連帯保証人としてアパートに入居しましたが、その後家賃計8万円を滞納しました。家賃保証会社は、玄関ドアに錠を取り付けた上、家財を無断で処分し、男性は9日間公園やファストフード店で過ごす結果になりました。

    裁判所は、追い出し行為行為が「窃盗や器物損壊罪にあたる」と指摘し、処分された家財の損害を30万円と算定し、ホームレス状態を強いられた慰謝料20万円など計55万円の賠償を命じる判決を下しました

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    養育費の不払い問題に朗報になるかも

    新聞報道によれば、裁判などで確定した養育費や賠償金の不払いが横行していることから、法務省は、預貯金口座を裁判所を通じて特定できる新制度を導入する方針を固めたとのことです。

    現在では、預金口座を差し押さえる場合には、相手方の金融機関のみならず「支店名」まで特定しないと原則的に差押えができません。ハードルが高いため、強制執行を断念することも少なくありません。

    養育費の支払いが全体の2割程度との調査結果もあるようですが、このような強制執行の困難さも背景にありそうです。

    新制度が養育費不払いの問題の解決の一助となることを期待したいです

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