名古屋・岐阜・岡崎の弁護士が 年金について法律相談

改正年金法が施行しました

改正年金法が施行しました

公的年金の場合は、その保険料を納めた期間が最低でも25年以上あることが条件だったのですが、改正法では10年以上、保険料を納めていれば年金がもらえるようになります。
ただし、年金事務所での手続が必要です。この手続ができていない人がまだ大勢おられるようです。
無年金の方、今回の法改正で年金がもらえることにならないか、ご確認下さい。

名古屋・岐阜・岡崎の弁護士事務所 旭合同法律事務所

社会保険事務所による誤った説明と賠償責任

社会保険事務所による誤った説明と賠償責任

私は、夫と結婚し、2人の子供を産みました。夫は病気のために働く事が出来なくなり借金を重ねてしまいました。債権者からの追求から逃れるために協議離婚をし別で暮らすようになりましたが、離婚後も、私は夫のところへ毎日のように通って看病し、生活費や医療費などは私の給料と夫の年金収入で賄うなどし、夫婦同様の生活を送っていました。

夫が亡くなった後、私は生活が苦しかったので、平成4年、社会保険事務所を訪問し、遺族厚生年金を受給できないかたびたび相談しました。相談の中で、私は借金の取り立てから逃れるために形だけ離婚したことや離婚後も夫婦同様の生活をしていたことを説明しました。しかし、担当職員は、私と夫とが離婚していたので遺族厚生年金は受給できないと言われました。

平成22年、遺族年金について社会保険労務士に相談したところ、離婚していても事実上の婚姻関係にある証拠を集めることができれば遺族厚生年金を受給できる可能性があると教えて貰いました。そこで、その社会保険労務士の協力の下、平成22年に遺族厚生年金の請求をしたところ、遺族厚生年金を受給することができたのです。しかし、平成17年より前の分については、消滅時効が完成しているとのことで、年金がもらえませんでした。

私は、社会保険事務所職員の誤った回答によって、時効消滅した年金が受給できなくなったとして、時効消滅した遺族厚生年金の合計額の賠償を求めて、国家賠償を提起したのです。

裁判所は、
①相談担当職員は、相談者に対し、相談時点で聴取した情報に基づき誤った説明や回答をしてはならないという職務上の法的義務を負っており、同職員は死亡時に離婚していたので遺族厚生年金はもらえないと誤った説明を断定的にしており、これは職務上の法的義務に違反する違法行為に当たる。
②平成4年における年金相談の後、速やかに遺族厚生年金の支給を請求すれば、平成22年の年金支給決定のときには消滅時効が完成したために支給されなかった年金をも受給できたのであるから、時効消滅した遺族厚生年金の合計額が違法行為との相当因果関係のある損害と言える。
と判示した上で、国に対して、時効消滅した年金支給額につきその損害(約1433万円)を賠償するよう命じてくれたのです。

@東京地裁平成28年9月30日判決(判時2328号77頁)

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内縁関係でも遺族年金を受給できる

遺族年金は内縁関係(事実婚)であっても要件を満たせば遺族年金が支給されます。但し、相手方に配偶者がいる場合は、原則として戸籍上の配偶者が優先されます。もっとも、この場合でも、戸籍上の配偶者とは婚姻関係の実体が全くない状態であり、かつ、遺族年金の要件を満たせば内縁関係の配偶者でも支給を受けることができます。

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時効になった年金請求

時効になった年金の請求

時効になった23年分の年金(2200万円)の支払いを求めて国を訴えていた女性の裁判で大阪地裁は、国に2200万円の支払いを命じました。

裁判所は、国が時効を主張することは、今回の場合は信義則に反して許されないとしました。

女性は、1985年ごろから、夫の年金手帳を持参して社会保険事務所を約10回訪問したが、「記録が見当たらない」と対応されたそうです。

その後、2009年になって記録が確認されて年金の受給申請を出したが、申請から5年前までの分しか認められなかったために提訴したようですが、裁判所は、社会保険事務所の対応がいいかげんだったために支給が受けられなかったものであり、それを棚に上げて時効消滅を主張するのは許されないと判断しました。高裁の判断が注目されます。

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国民年金保険料の追納

昔は、国民年金の保険料は、過去2年分の未納分までに限り追納できたのですが、法改正があり今では、過去10年前にまでさかのぼって国民年金保険料を追納することができるようになっています。

国民年金は20歳から60歳になるまでの40年間のうち「25年以上の保険料」を納めないと、65歳以降に年金を受け取ることができません。

しかし、この25年の要件を満たしていない人でも、保険料の追納をすることによって25年の要件を満たせば年金を受け取れるようになります。
また、すでに25年以上の保険料を納付している人でも、保険料の追納によって40年に近づけることによって年金を増額して受け取ることができます。

なお、国民年金保険料を追納した場合は、その納付した保険料は、その支払った年の社会保険料控除の対象となりますので、とても使い勝手が良いものとなっています。
この10年まで遡れる追納制度は、平成27年9月までしか利用できません。お早めに利用して下さい。

@納税通信(第3304号)参照

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