名古屋・岐阜・岡崎の弁護士が 損害賠償について法律相談

口頭での内定契約を認めた事例

現在、テレビ局の内定取消が話題になっていましたね。

 

裁判事例では、口頭の内定契約があったので、勤務先を退職したのに、違法に内定を取消されたことを根拠に不法行為に基づく損害賠償請求をした事例があります。

 

この裁判では、口頭の内定契約の成立を認めており、最就職までの賃金相当の損害金、慰謝料、弁護士費用等を含めて合計約252万円の支払いを命じています(福井地裁平成26年5月2日判決)。

 

口頭での内定契約を認める事例として注目できます。

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タクシー会社の社長の暴言

タクシー会社の社長から暴行や暴言を受けたとして、乗務員ら6人が会社側に計1500万円の損害賠償を求めた訴訟があります。

判決によれば、社長は、原告らの運転技能をチェックするため車に同乗し、後部座席から運転席を蹴ったり、「あほか」「辞表を書け」などと暴言を吐いたりしたとのことです。

 

東京地裁は、「暴行も暴言も、指導の一環だったとしても正当化はできない」と指摘し、198万円の支払いを命じています。

そのタクシー会社では、別の乗務員ら5人も社長から暴行などを受けたとして訴訟を起こし、東京地裁が2013年3月に約500万円の支払いを命じ、確定しているようです。

社長自身のパワハラ事件ですね。

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交通事故の高額診療の問題(木下敏秀)

交通事故の高額診療の問題としては、医療機関が交通事故の場合には、健保診療の価格水準の2倍を超える請求を行うことがあります。

これに対しては、加害者や損害保険会社が争い、裁判所が実際に行われた健保診療の1・5倍前後の水準に報酬額を計算しなおして、その限度に限って損害賠償として認めるという裁判例が多数出されていました。

健保水準より高額の診療をどの程度交通事故の損害賠償として認めるべきかは難しい問題です。地域的な医療事情や高額な診療が必要な具体的理由によって変化するとの見解があります

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社会給付と損害賠償への充当関係

各種社会給付と損害賠償金への充当関係
交通事故の被害にあった場合、被害者は示談までの間に加害者からの一部支払いを受ける一方で、労災保険等の公的給付を受ける場合がありますが、これらの給付を受けた時点で発生している損害賠償金の遅延損害金に充当してよいのかどうかと言う問題があります。最高裁平成16年12月20日判決は自賠責保険から支払われた給付金については遅延損害金への充当を認めましたが、平成22年10月15日最高裁判決は労災保険からの休業給付・障害一時金については、遅延損害金への充当を認めず、事故日に元本に充当したことにするべきであると判断しました。また平成22年9月13日最高裁判決は、障害基礎年金・障害厚生年金については口頭弁論終結時までに支給されまたは支給が確定していた分までは、遅延損害金への充当を認めず、事故日に元本に充当したことにするべきであると判断しました。
戸田裕三

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新婚旅行中止に県が27万円賠償 (高橋 寛)

中日新聞の報じるところによると、次のような経緯があって、静岡県は新婚旅行を中止した女性に、旅行代などの実費27万円を賠償したとのことです。

女性は、結婚して姓が変わったので、昨年12月、県にパスポートの氏名訂正を申請しました。
今年1月、県から氏名の訂正されたパスポートが交付されましたが、姓のアルファベット1字が誤って印字されていました。

 そうとは知らない女性は、成田空港から新婚旅行に出国しようとしました。しかし、パスポートの印字が違うことが分かり出国できなくなり、新婚旅行を中止しました。

県は、女性からの指摘で誤りに気づき、女性に謝りました。

何事も、県や国のやることだから間違いはないだろうと、鵜呑みや早合点は禁物ですね。

 

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ノックの打球直撃で後遺症に6000万円賠償 (高橋 寛)

 報道によりますと、2009年8月、徳島県内の高等学校で当時2年生だった野球部員の男性は、練習試合前のノックで、一塁手としてマウンド付近から一塁側へ走っていたとき、監督が右翼方向に打ったライナー性の打球を頭に直撃を受けました。そのため、男性は急性硬膜下血腫などの大怪我をし、後遺症が残りました。

男性は、県に対して7000万円の損害賠償を求める訴訟を起こしていましたが、3月24日、徳島地裁は、「打球が当たって負傷する可能性を予見できたのに、監督は男性の動きを確認し、ノックを一時中止するなどの注意義務を怠った。」と指摘して、高校教諭だった監督の過失を認め、県に6000万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

 ノックされる球を捕球する態勢で身構えている選手への打球で、その選手が捕球し損ねて負傷したケースですと、裁判所の判断も少し違ってくるように思えます。

 

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受刑者の国家賠償(木下敏秀)

松山刑務所(愛媛県東温市)で、骨折したのに適切な治療を受けられず障害を負ったとして、元受刑者の40代の男性(千葉県市川市)が国に約6千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決がありました。

男性は07年5月から服役していました。受刑中、食器のコンテナを運ぶ際に階段を踏み外し、左股関節を骨折したとのことです。痛みを訴えたが、エックス線検査を受けられず刑務作業を続け、右の股関節も骨折したとの主張でした。

判決では、過失を全面的に認め、国に約5790万円の支払いを命じています。

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交通事故とペット保管費用(木下敏秀)

交通事故の被害者が受傷によってペットの飼育ができない場合もありますね。

この場合にペットを他に預けたことで発生する損害を請求できるのでしょうか。裁判例のなかには、ペットの保管料を損害として認めた事例もありますよ。ただし、保管料の全額が損害として認められるとは限らないので注意が必要です。

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通らなかった、ごまかし  高橋 寛

Aさんは、出先の仕事を済ませた後、自分の普通乗用車を運転して帰る途中、貨物自動車と衝突し、自分の車が壊れました。Aさんは、保険会社に対して、車両保険295万円余の支払いを請求しました。

しかし、保険会社は、事故当時のAさんが酒に酔った状態で運転していた疑いがあるとして、保険金の支払いに応じませんでした。そこでAさんは、保険会社を相手に、保険金の支払いを請求する訴を提起しました。

裁判所は、Aさんが酒に酔った状態で運転していたことを直接認定できる証拠はないとした上、
  (1) 自分の車で本件事故現場に到着するまでの走行は、不合理・不可思議である。
  (2) 見通しの悪い本件交差点に勢いよく進行するという無謀な運転をしている。
  (3) 事故後、事故の相手方や警察官との接触を意図的に避けようとしたことがうかがわれる。
  (4) 本件事故後、徒歩35分の距離を約14時間かけて歩いて帰宅するというのは、きわめて不自然である。
  (5) Aさんは、警察がAさんを探していることを認識しながら、帰宅の約3時間後になって警察署へ出頭している。
  (6) Aさんが酒臭かったと供述する者がいる。
これらの事情を総合的に考慮すれば、本件事故当時、Aさんが酒に酔って正常な運転ができない状態にあったことが強く推認されると判断しています。
(平成25年3月8日岡山地裁判決・判例時報2198号134頁)。

この判決は、Aさんの請求が棄却され、一審で確定しています。やはり、酒酔い運転をごまかそうとしても、通りませんでした。

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損害賠償算定基準(戸田裕三)

交通事故にあった場合に、被害者は、どのような基準で加害者(または保険会社)に損害賠償金を請求すればよいのでしょうか。損害賠償額の算定基準には、大別すると自賠責保険基準、裁判所基準、任意保険会社基準があります。自賠責保険基準は、いわゆる自賠責保険会社が損害を計算する時に使用する基準で全国一律であり、最低限度の補償基準ということになります。過失相殺も厳密に行うことはしません。
次に任意保険会社基準ですが、これは保険会社が独自に定めている基準であり、保険会社によって異なります。保険会社によっては自賠責基準とほとんどかわらないような基準を使っているところもあります。過失相殺はかなり厳密に行います。
裁判所基準は各地の裁判所が定めている基準であり、自賠責保険基準や任意保険基準よりも高めに設定されています。ですから被害が大きくて賠償金が多額になる場合は、裁判を提起して裁判所基準で計算してもらうことが得策です。なお過失相殺は厳密に行われます。
ですから過失の大きいケースでは任意保険基準や裁判所基準で計算するより自賠責保険の金額が上回ることがあるので、その場合は注意が必要です。

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宅地の不同沈下と瑕疵担保責任

宅地の不同沈下と瑕疵担保責任

私は、平成14年に、中古建物(平成2年築)を2850万円で購入しました。この建物は木造2階建てです。

しかし、平成18年頃から、私は建物が傾斜しているのではないかと感じるようになりました。そこで、私は、平成19年2月頃、一級建築士に依頼して調査してもらったところ、やはり、建物が全体的に南西方向に傾斜していることがはっきりとしました。
しかも、その後の調査で、その傾斜は進行しており、その原因としては、土地の不同沈下が原因だと考えられました。
そこで、平成19年5月、売主に対して、瑕疵担保責任に基づいて損害賠償を求める旨の内容証明郵便を送りました。

そして、平成20年、私は売主に対し、損害賠償を求めて裁判を提起しました。私はその裁判で、不同沈下したのは地盤そのものに瑕疵があり、それを補修することは不可能であるから、売買契約を解除するので、売買代金の返金などを求めました。

裁判所は、不同沈下の原因は、地盤の下にある腐植土層が建物の重量などによって沈下しており、これは土地を十分な締固めをしなかったため沈下が進行したものとして、宅地として利用する上での瑕疵であるとと判断してくれました。もっとも、この瑕疵は補修が可能であるから売買契約の解除までは認められないとされました。
最終的には、裁判所は、売主に対して、調査費用や補修費用など総額約2100万円の賠償を命じてくれました。

@東京地裁平成24年6月8日判決(判時2169号26頁)

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交通事故の損害賠償について

 先日、車を運転中、赤信号待ちで停車していたところ、交差点を右折しようとした車に衝突され、1か月入院しました。保険会社と 交渉中ですが何が請求できますか。

 治療費、入院雑費、休業補償(賞与減額を含む)、慰謝料が請求できます。

更に医師の指示がある場合や重傷の場合には付き添い費用も認められます。

 保険会社は慰謝料として1日4,200円しか認めないと言っていますが妥当でしょうか。

 慰謝料1日4,200円というのは自賠責保険の基準であって、それにとらわれる事はありません。
入通院に対する慰謝料は、入院期間及び通院期間に応じて計算されます。
過去の裁判例によると、入院1か月当り20~48万円程度、通院1か月当り10~24万円程度です(1週間に2日は通院した場合)。

 それでは治療費や通院交通費はどのような基準で認められるのですか。

 治療費はそれが必要な治療であると認められれば全額です。
通院交通費も実費全額が原則ですが、タクシーを利用した場合には傷害の程度が軽い場合は公共交通機関の費用しか認められない場合もあります。

 保険会社は入院雑費は、1日1,100円しか出さないと言っていますが妥当ですか。

 入院1日につき、1,300円程度が妥当です。

 休業補償はどのような基準で計算すればいいですか。

 休業補償は、仕事を実際に休んだ日数に応じて収入が減った分(賞与減額を含む)について請求できます。
なお主婦の場合は、女子労働者の平均賃金を基準に計算します。

 後遺症が残った場合はどんな補償がしてもらえますか。

 後遺症を理由に補償を請求するには、その後遺症が自賠責保険に定められている等級(1級~14級)の基準に相当しなければなりません。
例えば顔面の傷などはある程度の大きさでなければ後遺症に該当しない場合があります。

 後遺症の基準に該当した場合にはどのような補償が出るのですか。

 一般的には逸失利益(後遺症が残ったことによって将来にわたって予想される減収)、慰謝料ですが、重い後遺症が残ったような場合には家屋改造費やリハビリ費用、付き添い費用等が認められるケースもあります。

 逸失利益は、どのように算出されますか。

 逸失利益は、被害者の年齢、性別、職業、収入、後遺症の部位・程度によって異なります。
具体的には専門家に相談して下さい。

 後遺症の慰謝料はどのように計算されますか。

 慰謝料は主に後遺症の部位・程度によって決まります。
例えば1級(両目が失明した場合など)に該当するような場合には2,600~3,000万円程度になります。
これも具体的な金額は状況に応じて専門家に相談すべきでしょう。

 私は後遺症12級の認定を受けましたが、保険会社から提示された慰謝料金額は93万円でしたが妥当ですか。

 過去の裁判例から考えると250~300万円程度の請求は可能ではないでしょうか。

 夫が交通事故で寝たきりになってしまったのですが、妻の私には何か補償がありませんか。

 寝たきりのように後遺症が重い場合には同居の親族であるあなたにも慰謝料が認められる場合があります。

 今までの話を聞くと保険会社の提示金額は相当低いことになりますね。

 そうですね。やはり示談する前に専門家に相談されることが大切ではないでしょうか。

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