名古屋・岐阜・岡崎の弁護士が 高橋寛について法律相談

銀座のクラブのママは労働者でしょうか。

銀座のクラブを経営する会社と1年間の契約を結び、ママとして働いていた女性が、契約期間の途中で会社から契約解除を通知され、ママを辞めさせられました。

女性は、ママは店の労働者に当たるから、契約解除は解雇権の乱用で無効だと主張して、会社を相手に訴えを起こしていました。

昨日(11月5日)、東京地裁は、このクラブでのママは会社の指揮・命令下にあったとはいえないと判断し、「ママは労働者に当たらない。」と認定しました。
ー産経ニュースー

「クラブのママは労働者に当たる」と認定した裁判例もありますから、今回の判決がどの店にも当てはまる訳ではありません。
 要は、それぞれの店における指揮・命令系統の実態によって、ママが雇われるときの契約が、労働契約か、委任契約に準じたものか、裁判所の認定が分かれてくるようです。

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再度の執行猶予

 執行猶予中に罪を犯した者に対し、刑法は1年以下の懲役か禁固の言渡しを受け、情状特に酌量すべき点がある場合のみ、再び執行猶予にすることができると規定しています。これが再度の執行猶予です。

 しかし、執行猶予中に罪を犯すと実刑になるケースが大半です。それほど再度の執行猶予を得るのは難しく、高いハードルが設けられています。実刑になると、執行猶予が取消されるため、猶予されていた刑と今度の実刑分の刑とが両方併せて順次執行されます。

 新聞報道によりますと、盗撮(県迷惑防止条例違反)の罪で懲役4月執行猶予3年の判決を受けていた男が、猶予の期間中に再び盗撮の罪で起訴されました。男は「スリル感がたまらず、癖でやった。」などと述べています。7月9日、神戸地裁は、再犯のおそれが高く実刑に処すべきであるが、男は急性骨髄性白血病の療養中で、服役に耐えられないなどとして、懲役8月保護観察付執行猶予5年の判決を言渡しました。

 命には代えられないという点が、情状特に酌量すべきものということなのでしょう。言渡し後、裁判官から「再び盗撮すると実刑。命を大切にするため絶対しないように。」と説諭された男は、「ありがとうございました。」と一礼したそうです。裁判官の異例ともいうべき配慮が男の琴線に届き、何事もなく5年の猶予期間が経過すれば、そのとき再度の執行猶予に命が吹き込まれ、男の命も永らえたことになるのではないでしょうか。

 

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マイホームと消費税

 一般市民にとって、マイホームの取得は人生の中で最も高額な買い物です。そんなマイホームも取得するとなると消費税がかかります。消費税率は平成26年4月に8%、平成27年10月に10%と段階的に引き上げられます。

 しかし、経過措置が定められていますから、新築の一戸建て注文住宅の場合は、今年9月30日までに請負工事契約を締結していれば、完成引渡しが来年4月以降になっても現行の5%税率が適用されます。なお、課税対象は建物のみで、土地については非課税になります。

 では、新築マンションを購入する場合はどうでしょうか。マンションの場合はモデルルームを公開して、マンションの完成前に売買契約を締結するのが一般的です。これは、請負契約ではなく売買契約になるため、経過措置は適用されません。そのため、今年9月30日までに売買契約を結んでも引渡しが来年4月1日以降の場合は8%の消費税となります。つまり、増税後に商品を受取ることになるためです。
 ただし、完成前に売買契約したマンションでも、内外装を一部変えるなどの注文工事を伴えば5%の税率を適用する特例が設けられています。(税務通信3273号より)

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保釈保証金の立替システム

 犯罪を犯して勾留された状態で起訴された被告人は、保釈が許可されると釈放されますが、そのためには逃亡を防ぐ担保として保証金を裁判所へ納付しなければいけません。

 そうなると、財産のある人は保釈金を払って釈放され、財産のない人は保釈が許可されても保釈金を納められないので釈放されないという、貧富の差による不平等が起きます。そのような不平等を解消するため、日本保釈支援協会が開発したのが保釈保証金立替システムです。

 保釈金立替システムの利用には担当弁護士の協力が欠かせません。しかし、保釈金は裁判が終わると、判決内容の如何にかかわらず裁判所から還付されますから、担当弁護士がこれを保釈支援協会に振込めば立替金の返済は終わります。

 私も弁護を担当する被告人やそのご家族には、国選・私選を問わずこの保釈金立替システムを説明し、利用してもらっています。「保釈金が工面…できないから裁判の終わるまで身柄を拘束され自由を取り上げられたまま」という事態は、絶対にあってはならないことです。

 

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親しい友人同士の積立預金は差押さえできない?

 A・B・C・Dの親友4人は、10年余り前から海外旅行の目的で「X会代表A」の名義で銀行に預金口座を開設し、通帳やカードはAが保管してきました。4人は、毎月一定額をこの口座に入金し、必要な時にはAが口座から出金してこれまでに2回の海外旅行をしました。
 ところが、Aの債権者(債権回収会社)が執行力のある公正証書に基づいて、A名義の預金債権を差押さえ、銀行は預金現存額241万余円を全額払い出して債権回収会社に支払ったため、本件口座の残高はゼロ円になりました。

 裁判所は「4人の間には、B・C・Dを委託者兼受益者、Aを受託者とする信託契約が締結されていたと認められるので、本件預金口座は各自4分の1ずつ(計4分の3)が信託財産に当る。そうすると、債権回収会社が差し押さえて取り立てた本件預金の4分の3相当額(合計181万余円)は、Aに対する債務名義に基づいて差し押さえることは許されないから、Aに返還すべきである。」と判断しました。(東京地裁平成24年6月15日判決、NBL999号84頁)

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生活保護費、車理由の却下は違法

 19日、大阪地裁は大阪府枚方市の女性(73歳)が訴えていた生活保護費再申請却下の取消しなどの裁判で、車所有を理由とする市の却下は違法であるとの判決をしました。

 生まれつき歩行が困難な女性は、09年から車を使用し、夫と死別し一人暮らしとなった06年11月から生活保護費を受給していました。
 市は、「通院などの際、公共交通機関の利用が著しく困難な場合」に車の所有を認める厚労省指針を根拠に、「市から移送費の支給を受けてタクシーを利用すれば通院可能」だとして、女性に対し車の処分を指導。しかし、女性が従わなかったので、07年5月に支給を打ち切り、09年4月の再申請を却下しました。

 女性は、生活保護費の打ち切り及び再申請の却下に納得できないとして、処分取消及び未払い生活保護費など約280万円の支払いを求める裁判を起こしていました。

 裁判所は、①指針の「公共交通機関」には、鉄道やバスより料金の高いタクシーは含まれない、②車以外に通院するには極めて困難なのに、市が十分検討せず申請を却下したのは違法である、などと判断して市に対し、処分取消及び未払いの生活保護費など172万円の支払いを命じました。

 

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