分譲マンションでの大規模修繕

窓やサッシの全戸一斉交換工事をしようと理事会が進めているのですが、その工事費として1億円以上かかり、一部を借入金で賄うという大規模な工事です。総会でどれくらいの賛成票がないといけないのですか、という相談がありました。

旧区分所有法17条1項本文では、著しく多額の費用を要する共用部分の変更の場合には、特別決議が必要とされていました。特別決議というのは、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による決議が必要というものです。

しかし、(平成14年改正の)現区分所有法17条1項本文では、形状又は効用の著しい変更を伴う共用部分の変更の場合には、特別決議が必要とされています。
つまり、多額の費用がかかったとしても、形状又は効用の著しい変更を伴わない工事はそれが大規模であっても、普通決議(過半数)で足りるということになりました。

窓やサッシは共用部分ですが、その一斉交換工事は、著しい形状又は効用の変更には当たらないことが多く、現行法では普通決議で良いことになります。

しかし、注意しなければならないのは、マンションの管理規約の多くは、旧法に沿った内容のままとなっているのがほとんどで、そのため、規約上は、旧法のように、著しく多額の費用を要する場合は、特別決議が必要だとされているのです。

現行法以上の厳しい要件をマンション管理規約で定めること自体は有効だと考えられますから、こうした場合は、規約の要件を満たさないと窓などの一斉交換工事を実施することができません。
法律が変わっても、なかなかその通りには進まない典型例ですね。