離婚 慰謝料

不倫・不貞・浮気?

芸能人や国会議員等の有名人の不倫がマスコミを賑わすことがあります。

不倫という言葉に似た言葉として、浮気という言葉もあります。

不倫という言葉と浮気という言葉には厳密に違いはないようですが、不倫は結婚している場合にのみ使い、浮気は結婚している場合に限らず、結婚しておらず交際している場合にも使うことが多いでしょうか。

不倫というのを法的に言うと、不貞という言葉になります。

裁判上の離婚原因の一つに「配偶者に不貞な行為があったとき」とされており、不倫という言葉ではなく不貞と言う言葉が使われています。

慰謝料

夫婦は、不貞行為については慰謝料の支払い義務(損害賠償義務)があります。

ただし、夫婦関係が破綻した後の不貞行為については、その責任を否定されることになります。(不貞の相手方の責任を否定したものとして最高裁平成8年3月26日判決)

しかしながら、実際の裁判では、不貞行為当時、すでに婚姻関係が破綻していたとして、慰謝料の支払い義務を免れるということはあまりないという印象です。

夫婦間で離婚という言葉が出ていたり、実際に夫婦仲が冷めていても、それだけでは破綻とまでは認められないことが多いと思われます。

破綻していたか否かの判断では、同居を継続しているのか別居しているのかが重要な要素となるといえるでしょう。

不貞慰謝料の額

これについては、ケースバイケースであり、一般的な金額を示すことは困難ですが、100万円~300万円程度が多いといえるでしょう。

平成27年9月から平成28年9月までの1年間の東京地裁で言い渡された判決を調査した結果、認容額でもっとも多いのは150万円~199万円であったという報告があります。(家庭の法と裁判 No10/2017.7)

婚姻関係が破綻していた場合には慰謝料の支払い義務はないことになりますが、婚姻関係の破綻はなかなか認められません。

しかし、破綻にまでは至ってなくとも、夫婦仲が冷めていた等、相当程度悪化していた場合には慰謝料額に影響があると思われます。

不貞相手への慰謝料

不貞相手が支払う慰謝料の額についても、基本的には同じように考えてよいと思います。

ただし、不貞相手の責任については、不貞行為をした配偶者はお互いに貞操義務を負っており、その責任は重いものの、不貞行為の相手方の責任は二次的なものだという考え方があり、不貞相手の慰謝料額に影響を与えることになります。

諸外国では不貞行為に基づく損害賠償を認めないもしくは制限する方向にあります。
日本でも、制限ないし否定する意見も少なくなく、判例にもその傾向が散見されます。

たとえば、夫婦関係が事実上破たん状態になった後の不貞行為については、不貞行為の相手方の責任を否定する最高裁判例(平成8年3月26日判決)
また、夫に対しては不貞行為を宥恕しつつ、不貞の相手女性のみに対して損害賠償請求をした場合に女性の責任を制限する最高裁判例(平成8年6月18日判決)

また、慰謝料額は、不貞行為によって夫婦関係が破綻したか否かで大きく異なり、不貞行為によって夫婦関係が破綻した場合よりもそうでない場合のほうが低くなります。

不貞とまではいえない場合

証拠上、不貞行為があったとまではいえない場合、慰謝料の支払い義務が全くないかといえば、そうではありません。

そのような場合であっても、不適切な関係にあったといえる場合には、一定程度の慰謝料を支払う義務があると考えられます。

ただし、その金額は不貞行為があった場合と比較するとかなり少額となるのが通常です。
その場合もケースバイケースですが、10万円~50万円が妥当な金額ではないでしょうか。

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