高齢者の財産管理①

Q 高齢になり、身寄りもないので、近々、老人ホームに入所します。亡夫が残してくれた賃貸アパートの経営を弁護士に任せることはできますか?
A 弁護士と財産管理についての契約を結べば、弁護士がアパートの管理をしてくれます。具体的には、家賃収入の管理、不動産の権利証や通帳など重要書類の保管をしてくれます。
Q 今は、自分で日々の生活に必要な財産を管理しています。老人ホームに入所するまでは、年金が入る通帳の管理を自分で行ってもいいですか?
A 財産管理の契約内容は、あなたの財産の内容や管理の状況、生活状況に応じて自由に決められます。老人ホームに入所するまでは、通帳の管理を自分で行い、入所後は弁護士に任せることもできます。
財産の内容と、どのような管理を希望しているかを弁護士に伝え、管理内容を相談して決めましょう。
Q 弁護士と任意後見契約を結び、財産を管理してもらう方法があると聞きました。財産管理契約とは、どのような違いがありますか?
A 財産管理契約は、契約内容によってすぐにでも、あなたの財産管理を弁護士に任せられます。
任意後見契約は、将来、あなたの判断能力が低下した場合に備えて、あらかじめ財産管理を任せる人と任せる内容を決めておく契約です。
この契約を結んでも、すぐに弁護士があなたの財産を管理することはできません。あなたの判断能力が低下し、申し立てを行うことにより家庭裁判所で任意後見監督人が選任され、初めて任意後見人として財産管理をすることができます。
Q 判断能力があるうちは、財産管理契約を結ぶだけでいいですか。
A 判断能力が低下した場合に備えて、任意後見契約もセットで結んでおくことをお勧めします。
Q 財産管理契約や任意後見契約には、どのくらいの費用がかかりますか。
A 契約に必要な費用は、あなたが依頼する財産管理の内容によって決まります。また、任意後見契約は公証役場で公正証書を作らなければなりませんので、その費用がかかります。そのほか、財産を管理する弁護士や後見監督人の報酬も、財産管理の内容によって異なります。

平成30年11月26日付聖教新聞 ここが知りたい!法律Q&A(第81回)(弁護士) 福島 宏美

福島宏美

福島宏美

弁護士 福島宏美(ふくしまひろみ)
【主に従事した分野】
離婚,養育費,婚姻費用 自己破産,未払賃金,遺言
【所属委員会】 人権擁護委員会 労働法制委員会 高齢者障害者委員会
相談者や依頼者の方々の気持ちを代弁し,法的に最善の選択ができるように様々な角度からアドバイスいたします。

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